ニュース出典リンク:毎日新聞
何度かニュースで「最低賃金上げ」のせめぎあいが報道されていましたが「ついに来たか~~」という感じですねー。色々と賛否が出ておりますが、私鬼おんは、従業員さんに働いてもらう立場(雇用主)なのですが、その立場から思うところを語らせてください。
正直しんどい!
大前提として事業を経営する側からすると、とても苦しいです。私も2店舗(年中無休)のお店を経営していますが、計算してみると、ざっと
一日あたり、2,900円の人件費増です。×30日=月間87,000円×12か月=年間104万4000円
これが、一年間に増加する経費=減少する収入の額です。楽なわけがありません。
そもそも(最低賃金にかかるような)給料で働かせているのがいけないのか?
こういった声も、よく見かけるのですが、答えは「否(いな)!」と、強く申し上げたい。
これはあくまでも私の場合ですが、従業員の熟練度によって、賃金もまちまちです。経験の浅いメンバーでは、最低賃金に近い時給で働いてもらっているのも事実です。
ただ、最低賃金があがったことで、最低賃金に近いメンバーだけ賃上げをすればよいかというと決してそうではありません。従業員全体のバランスを考えて、時給の高い熟練のメンバーも含めて、全てスライドして賃上げをする必要があるということです。
きっと、多くの事業主の方も、同様の対応をされてるのではないでしょうか。
ただ、今回の賃上げは致し方ない
もちろん、個人的には「やめておくれよー」という思いもありつつなのですが、大局的に考えるとそうなります。理由は以下の3点です。
- 経済成長の観点から、ゆるやかなインフレは良い事である
- 昨年、最低賃金は「1円」しか上がっていない
- 従業員の生活の安定につながる
まず「1.」ですが、ここ20年ほど、企業の新卒の初任給などもほとんど上がっていません。20年以上まえ、自分が就職したときの初任給と、現在の新卒者の初任給、ほとんど違いが無くてびっくりしました。多くの国々が徐々に物価が上がってゆく中、我が国はほとんど物価も上がらず、経済成長から取り残されてしまっている現状を考えれば、何かしら賃金を上げる仕掛けも必要かなと…。(果たしてこういった手法が正しいかはまた別の話ですが)
つぎに「2.」です。昨年はコロナ禍で、形式ばかりの1円の値上げにとどまっていました。結果、2年間で29円と考えると、1年あたり14~15円の賃上げとそこまで過剰な賃上げではないのかなーとも思います。(昨年1円しか上がらなかった時点で、「この反動いつかくるよな~」とは感じていました。)
※もちろん、普通に経営をしているだけでもこれだけの賃上げは苦しいうえに、コロナ禍で打撃を受けている所は死活問題でもあると思います。これらの対策として、「支援策」もセットで検討するとありますが、正直あてにできません…
最後に「3.」です。これはそのままの意味ですが、従業員さんの給料が増えること自体は良い事ですし、経費としても「払い甲斐」もあるというものです。(ひと月フルタイムで働いても、一人当たり数千円ではありますが)
個人的な希望&まとめ
色々語らせていただきましたが、「今年、28円の最低賃金値上げ。今後も全国平均1,000円になるまで、ペースは緩まない」という事実は変わらないので、どうにか乗り切ってゆかないといけないですね。
そして、最後に個人的な希望としては
「商品の値上げも許してほしい」ということです( ;∀;)。たとえばアメリカなどでは、賃金上がるとすぐに商品価格に反映されることが多いようですが、日本はこの「値上げ」に関しては異常に厳しくないですかね?
これも、物価が上がるうえでの重石となっていると個人的には思っておりますが、詳しくは長くなるので、また別の機会に書かせていただきたいと思います。
それでは、賃金上がる方も、人件費増える方も皆さんに幸あれ!ってことで、アディオス♪
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