12月21日 岸田総理記者会見”第5項新しい資本主義”に想う

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先日、NHKでの岸田総理の記者発表、リアルタイムで視聴しました。

現状、そして今後のコロナウィルス対策はどのように考えているのかなどは当然注目していたのですが、それと同じくらいに注目していたのは、「今後の経済活性化対策」です。

特に先日来、投資家界隈をざわつかせている「金融所得課税の増税問題」、そして「企業の自社株購入へのガイドライン導入問題」など、日本の株価をぐらつかせるには十分な(見えすぎている)地雷を踏み抜いてゆくスタイルで多くの突っ込みを受けているキッシー(岸田総理)ですから、今回もどういった発言をするのだろうとは、多くの投資家の皆さんも注目していたことだろうと思います。

新しい資本主義の大きな特徴とは

これに関して、岸田総理は次のように述べています。

「分配を成長への道筋としてど真ん中に位置づけるということです。分配を行うことで、成長を支える新たな需要を創出し、次の成長につなげます。」

と位置付けています。ん~~~~、言わんとすることは、まあ理解できます。多くの国民の給与所得が上がり、購買力が上がる。小さな小売業を経営している身から言えば、これで売り上げが右肩上がりになってくれれば、増えた利益を賃金に充てられるので。

ただ一つ疑問に思うこともあります。「これって資本主義かい?」。やたら「分配分配」が強調されてるし、つまるところ「お金のある所から資金を徴収し、お金の無い所へ分配する」ことを言っているのだから、ぶっちゃけ

「新しい社会主義」

といったほうがしっくりくる気がするのですが。なんせ「資本主義」ってキーワードが「市場経済」「自由競争」「私的財産」等ですが、岸田首相の言っていることは、これらに関して、国が規制や網をかけようってことじゃないんでしょうか?

株主というものを理解していない・・・

そして、今記者会見で飛び出した一番の名(迷)言はこれだと思います↓↓

「賃上げを通じた分配は、コストではなく、未来への投資です。きちんと賃金を支払うことは、企業の持続的な価値創造の基盤になります。この点を企業の株主にも理解してもらうことが必要です。」←どやっ!!

おいおいおいおい!!!これじゃまるで、「多くの株主の存在が賃金上昇を阻害している原因」と言わんばかりじゃないですか!!

そもそも、株式投資やってる立場から言わせてもらえれば、「企業が人材へ払う賃金」が、その企業の価値を高めることくらい、あなたに教えられなくても百も承知じゃい!!!(# ゚Д゚)

(10万歩位譲って、大株主である「オーナー株主」ならば、ワンチャンそのようなこともあるかもですが)基本的には「企業の賃金が上昇しない」事と、株主には何の関係もないもんじゃないのかね?

例えば、ある企業が従業の賃金を上げていった結果

「良い人材、質の高い人材がそろい企業価値が高まる」と思えば多くの投資家による資金が集まり「株価は上昇」するだろうし、逆に「給料は高いが企業としての生産性は非常に低く、将来性なし」と判断されれば、多くの資金が抜け株価は下落するだけです。

これこそまさに「資本主義経済」の大原則ではないですかね???

※また、「従業員の給料上げずに、もっと配当金を増やせ~」なんて言う投資家がいるかもしれない、とか思ってるのかもしれませんが、そんな人はそもそもそんな企業に投資しませんよ・・・

この先の日本

と色々愚痴ってきましたが、まとめの個人的な感想としては、「おそらくこの岸田政権は安定的にしばらく続くだろう」と思います。(安定感があって、敵を作りにくい政権運営されてますよね)

そして、我が国の財政収支を、あるいは増税で、あるいは支出削減で整理をしてゆくのだと思います。このこと自体は、将来の日本にとって良いことだと思います。(自分も「なんでもかんでも国債で賄えばよい」という考えには懐疑的なので。)

ただ、考え方の大前提にあるのが「分配」にあるので、例えば「競争」とか「改革」とか「革新」とか「規制緩和」などという部分に、現政権はあまりアンテナが立っていないと感じるのです。結果、我が国がこれから大きく世界に羽ばたく未来が見えないのが正直なところです・・・

でもでもキッシーには、こんな最底辺の「いち投資家」ごときの見立てを完全にひっくり返す位の「手腕」を見せてもらいたい!と願いつつ、皆さんも良い2022年をお迎えください。

それでは、アディオス♪

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