趣旨
日本株を投資するうえで、避けては通れない指標「日経平均」。ここ数年、いくつかの下落(リーマンショック、ITバブル崩壊、コロナショック)を経過しながらも着実に上昇しています。そしてこの上昇相場を演出したのが「アベノミクス×日銀(黒田総裁)」というのは、衆目一致でしょう。(ゼロ金利政策や、ETF購入)
いわゆる「日銀によって作られた相場(株価)」だと揶揄(やゆ)されることもありますが、経済学者ではなく、いち個人投資家な私たちはこの「政策の是非」を問うことには大した意味はないと考えています。それよりは、その意図はどこにあるのか?目指すべきところは何なのか?それは株価にどのような影響があるのか?こそ注意を払う必要があると思うのです。
現状を分析して・・・
- 下値は?28,000円辺り(大きな下落は看過せず積極介入)
- 上値は?現時点ではどこまで目指しているかは分からない。30,000円を超えたあたりは一旦落ち着き、市場自身の上昇を見守り?(ある程度の目標地点に達したか)
- 今はバブルに入ってきているのか?まだ、80年代のバブルのような過熱状態にはない=バブルでない
- では上昇を期待して株式は積極的に「買い」か?ここからは個別の業績(個企業の実力)を判断
- しばらく暴落は起こらない?可能性はある。起こるとすれば海外(米国や中国の動向)
今時点では、以上のように分析して、今後のトレードの判断材料にしたいと考えています。
まず1.2番について。直近5カ月の日経平均チャートから、日銀のETF買付日をチェック(赤矢印)してみました。(画質粗くてすみません…)
23,000円台から、ちょこちょこ株価を押し上げるようなタイミングでETF買いが行われていますが、特に28,000円台ではかなり積極的な介入がなされているのがわかると思います。
逆に、29,000円を抜けたあたり、30,000円台での介入は(今時点では)無いのが、この辺りが一旦の目途であったのかなと考える根拠です。(最近、日銀のETF買い入れも、金額設定せず、必要に応じてといった感じにスタンスが変わってきましたよね)
次に3.4番。バブルについては、PER(株価 ÷ 1株あたり純利益)指標が参考になると思います。一般的に倍率が高くなればなるほど「割高」とされるこの指標、今の日経平均では、3月12日時点ざっくり22倍。またアメリカ株式も20倍~25倍辺りだそうです。これが「高い」のか「適正」なのか「割安」なのかは判断が分かれると思いますが、80年代バブル期においてはおよそ60倍~80倍。(初心者から見ても、新興市場マザーズでもない限り、これは行き過ぎだと感じます)ここから考えると、まだ日本市場が「行き過ぎた過熱状態=バブル」にあるとは考えにくいです。
また、コロナ禍の影響から全く抜け出せていない現状の日本で、金融引締めなどを行って意図的に市場からお金を引き上げる段階にも、全くないと考えています。
ただ、ここから大きく株価を爆上げさせるのか?というとこれもまた微妙で、それがこれからは、「どれもこれも上がる(日経平均爆上げ相場)」ではなく「業績であがる(日経平均緩やかに上がる)」相場にシフトして、より銘柄選定が大切になってゆくのかなと考えます。
最後に5番。じゃあ、これからも順調に経済、株式も上向いてくるのか?
これは、「日本国内」でかつ「大きな震災、風水害などが発生しない」ことを前提とするならYESだと考えています。ただここにも大きな「海外」という懸念があると考えていて、その辺りは過去のブログに触れていますのでご覧ください。
最後に
まあ、素人なりの分析なので、足りてない情報や分析も多分にあるとは思います。ただ、最近投資を再開して思うのは
- 大局観は大事
- 自分なりのシナリオを持つことは大事
です。大まかな世の中や相場の流れに逆らって投資をすれば致命傷にもなりますし、(それが正解か不正解かは別にしても)自分のシナリオにそって投資を行うことで、間違っていても検証や軌道修正ができ、後の蓄積になると思うのです。今回も、こういった自分なりの分析で今後の投資戦略を考えてゆきたいと思いますし、何か皆様の参考にでもなれば、幸いです。
それではアディオス
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